庭先や軒下に、ピンポン玉くらいの小さな蜂の巣を見つけた場合、「自分で駆除できるかな？」と考える人もいるかもしれません。結論から言うと、小さく、作り始めの蜂の巣であれば、自分で駆除できる可能性はあります。ただし、いくつかの条件と注意点があります。まず、駆除できるのは、アシナガバチやコガタスズメバチなど、比較的攻撃性の低い種類の蜂の巣で、大きさが10cm以下、かつ、巣の場所が手が届きやすく、周囲に障害物がない場合に限られます。また、駆除を行うのは、必ず日没後、蜂の活動が低下してからにしましょう。防護服、厚手の長袖長ズボン、手袋、帽子、ゴーグルなどを着用し、肌の露出を完全に防ぐことも重要です。駆除方法としては、市販の蜂専用の殺虫スプレーを使用するのが一般的です。巣から2～3m離れた場所から、巣全体にスプレーを噴射し、蜂が完全に死滅するまで続けます。その後、巣を棒などで落とし、ビニール袋に入れて密閉して処分します。しかし、少しでも不安を感じる場合は、無理せず専門業者に依頼するのが賢明です。小さい蜂の巣でも、種類によっては危険度が異なります。まず、アシナガバチの巣は、初期段階では、とっくりを逆さにしたような形をしており、大きさは数cmから10cm程度です。アシナガバチは、比較的おとなしい性格ですが、巣に近づいたり、刺激したりすると、攻撃してくることがあります。次に、コガタスズメバチの巣も、初期段階では、とっくりを逆さにしたような形をしています。アシナガバチの巣よりも、やや丸みを帯びているのが特徴です。コガタスズメバチは、スズメバチの中では比較的おとなしいですが、それでも、巣に近づくと攻撃してくることがあります。一方、キイロスズメバチやオオスズメバチなどの巣は、初期段階でも、ボール状の形をしており、他の種類の蜂の巣とは明らかに異なります。これらのスズメバチは、非常に攻撃的で、巣に近づくだけで攻撃してくることがあります。もし、ボール状の巣を見つけたら、絶対に近づかず、速やかに専門業者に駆除を依頼しましょう。