家の中で見かける、小さな飛ぶ虫。そのすべてが、チョウバエというわけではありません。似たような環境に発生し、似たような姿をしているけれど、生態や対策方法が異なる虫もいます。敵の正体を正しく見分けることは、適切な駆除を行う上で重要です。チョウバエと特に間違えやすいのが、「キノコバエ」です。キノコバエは、体長2ミリ程度で、黒っぽく、蚊をさらに小さくしたような、細長い体型をしています。その名の通り、観葉植物の土に含まれる腐葉土や有機肥料に発生した菌類(キノコなど)を食べて成長します。そのため、もし、小さな飛ぶ虫が、観葉植物の周りを飛び回っているようであれば、それはチョウバエではなく、キノコバエである可能性が高いです。対策としては、土の表面を数センチ、無機質の土(赤玉土など)に入れ替えることや、水やりを控えめにして、土を乾燥気味に保つことが有効です。次に、キッチンの生ゴミや、果物の周りを飛び回るのが「ショウジョウバエ」です。体長2〜3ミリで、目が赤いのが特徴です。彼らは、アルコールや発酵臭に強く誘引されます。対策は、何よりも発生源となる生ゴミや、食べ残しの果物、飲み残しのジュースなどを、速やかに密閉・処分することです。そして、意外と間違われるのが「タマバエ」です。体長1〜2ミリと非常に小さく、オレンジ色っぽい体色をしています。タマバエは、カビを餌とするため、結露しやすい窓際や、湿気の多い壁紙、あるいは浴室のタイル目地などに発生したカビを食べて繁殖します。もし、壁の周りを飛んでいる小さな虫を見かけたら、壁にカビが発生していないかを確認し、カビ取り剤などで清掃することが、根本的な駆除に繋がります。これらの虫は、いずれも不快ですが、その発生源は異なります。「どこで」「何を」食べているのかを観察することが、彼らの正体を突き止めるための、最も重要な手がかりとなるのです。
チョウバエに似ている虫との見分け方